カテゴリ:泌尿器編
泌尿器編6 <尿路系の結石の種類について>

今回は少しマニアックな話かもしれません。
写真もあるのでぜひお付き合いくださいませ(笑)
結石症はその名の通り石ができてしまう病気のことです。
尿路にできる結石を尿路結石と呼びます。
腎臓にできれば腎結石、尿管にあれば尿管結石、膀胱にできれば膀胱結石、尿道にあれば尿道結石と表現が変わります。
さりげなく表記しましたが、基本的に結石ができるのは腎臓か膀胱で、尿管と尿道は結石が落ちてくるイメージになります。
一昔前は結石症と言えばストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)が多かったですが、食生活の変化からかカルシウム結石(シュウ酸カルシウム結石、リン酸カルシウム結石)も増えてきています。
なぜカルシウム結石が増えてきたのかはまだ詳しいことはわかっていません…
この2種類の結石が尿路系でみられる代表的な結石ですが、その他に尿酸結石、シスチン結石、キサンチン結石、シリカ結石などの特殊な結石もあります。
結「石」なので通常レントゲンに写るものが多いのですが、尿酸結石とシスチン結石、キサンチン結石はレントゲンに写らないため、
レントゲンで石が見えないから石がない
とはならないことに注意が必要です。
シスチン結石とキサンチン結石はほとんど遭遇する機会はありませんが、尿酸結石は肝臓の血管の異常である門脈シャントで生成されることが多く、たまに出会うことがあります。




多少脱線しましたが
ストルバイト結石は食生活の改善で石の溶解や予防が可能であることが多いですが、その他の結石は現在のところ食餌療法での完全な予防は難しいことが多いです。
結石の予防法に関しては次回の投稿でお話いたします。
少々お待ちください。
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