カテゴリ:泌尿器編

泌尿器編<犬や猫の頻尿に2つのタイプ!原因と見分け方を解説>

2024/11/18


はじめに

愛犬や愛猫がいつもより頻繁にトイレに行くようになったり、排尿の様子に変化が見られたりしたことはありませんか?


「頻尿」といっても、実は大きく2つのタイプがあることをご存じでしょうか。

本記事では、それぞれのタイプの特徴や考えられる原因、見分け方についてわかりやすく解説します。

飼い主として知っておきたいポイントを確認してみましょう!



頻尿の2つのタイプとは?

頻尿とは、排尿の回数が増えることを指しますが、その背景にある原因はさまざまです。特に以下の2つのタイプに分けられます。



1. 1回の排尿量が多く、排尿間隔が長いタイプ

このタイプは、**お水をたくさん飲む(多飲)**ことが原因となることが多いです。
トイレに行く頻度が増えるものの、1回の排尿量が多いのが特徴です。

📋 考えられる原因

  • 慢性腎臓病:腎臓の機能が低下し、尿を濃縮する働きが弱くなることで多尿が起こります。
  • 糖尿病:血糖値が高い状態が続くと、体が余分な糖を排出しようとして多尿になります。
  • クッシング症候群:ホルモン異常が多飲多尿を引き起こします。
  • 肝不全:肝臓の代謝機能が低下し、水分代謝に影響を与えることがあります。
  • 心因性多飲:ストレスや環境の変化で水を飲みすぎることで起こる場合もあります。

🎯 見分けるポイント

  • 水を飲む量がいつもより増えているか。
  • トイレの間隔が一定で、1回の排尿量が多いか。


2. 1回の排尿量が少なく、立て続けに排尿するタイプ

このタイプは、膀胱や尿道に異常がある場合に多く見られます。
1回の排尿量が少なく、排尿後もすぐにトイレに行きたがるのが特徴です。

📋 考えられる原因

  • 尿路感染症(膀胱炎):細菌感染による炎症で、頻繁にトイレに行きたがるようになります。
  • 尿石症:尿路に結石ができることで、排尿が困難になることがあります。
  • 腫瘍:膀胱や尿道にできた腫瘍が頻尿を引き起こす場合もあります。
  • 尿道閉塞:尿道に結石や栓子、腫瘍などが詰まることが原因で尿が排出できなくなります。緊急性が高いものなので速やかに動物病院を受診しましょう。

🎯 見分けるポイント

  • トイレの回数が急に増え、1回の排尿量が少ないか。
  • 排尿時に痛がったり、血尿が見られたりする場合は注意。
  • 食欲不振や嘔吐、顕著な排尿痛、腹部の張りなどを認める場合は、尿道閉塞の可能性があります。速やかに動物病院を受診してください。

その他の疾患の可能性

ここで挙げた原因は一例であり、頻尿には他にも多くの疾患が関与している可能性があります。

例えば、ホルモン異常、神経の異常、腫瘍なども頻尿の原因となることがあります。

そのため、自己判断せず、気になる変化があれば速やかに動物病院で診察を受けることをおすすめします。


日頃からできる予防策

  1. ペットの行動を観察
    日頃からお水を飲む量やトイレの回数をチェックしましょう。
  2. 適切な水分補給
    新鮮なお水をいつでも飲めるようにしておきます。
  3. バランスの取れた食事
    尿のpHバランスを整えるフードを選びましょう。
  4. 定期的な健康診断
    年1~2回の健康診断で、早期発見・治療を心がけましょう。

まとめ

犬や猫の頻尿は、飼い主が気づきやすいサインの一つです。
排尿量や頻度の変化を見逃さず、どちらのタイプに当てはまるかを観察してみましょう。
「いつもと違うな」と感じたら、ぜひ動物病院でご相談ください。当院では、泌尿器系疾患の検査や治療を専門的に行っています。ペットの健康を一緒に守りましょう!





南大和どうぶつ病院は犬猫を対象とした動物病院です。
病院は神奈川県大和市の小田急江ノ島線高座渋谷駅から徒歩7分にあります。
綾瀬市、藤沢市、横浜市からのアクセスも良好で、駐車場を4台完備しています。
腎泌尿器科、循環器科の診療に力を入れていて、水素治療にも取り組んでいます。

当院は予約優先性診療となっていますので、ご予約はこちらからお願いいたします。

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