カテゴリ:歯科編

歯科編2 <虫歯?歯周病?>

2021/05/30
ヒトの歯のトラブルで一番多いのは虫歯(う蝕)ですよね?
歯周病もありますが虫歯の方が圧倒的に発生頻度が高いと思います。

イヌとネコでの虫歯の発生は少なく、圧倒的に多いのは歯周病です。

虫歯は
口の中にいる細菌が食べかすなどの中にある糖分を餌にして酸を作り出し、その酸によって歯が溶けた状態
です

歯周病は
口の中の細菌の増殖により歯の周りの組織(=歯周組織:歯肉や歯槽骨など)を破壊していく病気です

口の中のトラブルを示す言葉としては同じようにも思いますが、このような違いがあります。


虫歯は歯が溶けていくことで穴が開いてくるため、菌が付着している部分を削ってその穴を埋めることで治療になります。

一方、歯周病は歯を支える土台の骨が溶けていき、スケーリング処置で綺麗にしたとしても一度溶けた骨はなかなか元に戻ることがありません。
歯槽骨内にある歯根部は歯周病が進行して露出してしまうと歯垢が付着し歯石が簡単に形成されてしまうので、抜歯しなくてはいけないことが多いです。

軽度の歯肉の後退程度であれば必ずしも抜歯はしませんが、歯肉溝を歯ブラシでしっかり歯磨きできなければすぐに歯石が形成されるので注意が必要です。

院内では様々な病気に関してヒトに置き換えて説明することが多いのですが、口のトラブルに関してはヒトとイヌ・ネコの違いをしっかり理解してもらうよう説明させていただいています。

歯周病、進行してしまうと「抜歯」しか選択できないことが多々あります。
日常ケアについても飼い主さんの生活スタイルに合わせてアドバイスできますのでぜひ一度ご相談ください。

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